ひと さと
ムラ
やま


土のこと 1

2004.11.3



村のはずれに陶芸家の工房があります。

ゆるやかにのぼりきったところに
煙がたちのぼる小屋が目印です。

おだやかに晴れ渡った秋の日、
ちょうど窯焼きの最中でした。

穴窯といわれる珍しい窯で
約一週間、昼夜を問わず焚きつづけます。

小屋といっても本来屋根と柱だけの構造で
壁に見えるのは実は薪束の山です。

一週間の窯焼きで大半の「壁」が消えるそうです。

薪は近くの山から伐り出された間伐材が主ですが
なかには村の土木工事のために伐採されたものも。

いずれも窯焼きの日に備えて
2年から3年も天然乾燥させて蓄えてきたものです。

窯は蒸気機関車を連想させる形をしています。

ほぼ5分ごとに焚き口から数本の薪をくべます。

焚き始めてから三日ほどで
中の温度は1200度もの高温に達しています。

ピーク時には1300度を超える温度を一週間維持しながら、
さまざまな形をした陶器が焼かれていきます。

建築もそうですが、もの作りの現場には
じっくりと時間をかけながら成果を待つ悠久さが漂います。


建築家
CHUHEI
SAKAI
@坂井忠平
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